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HP8903BによるHeadmasterの特性の測定
  1. 雑音+歪率
  2. S/N
  3. 周波数特性

雑音+歪率(無負荷時)

20Hz(超低域)、100Hz(低域)、1KHz(中域)の歪み率は良好で、最小で0.008%です。
高域の歪率はかなり上がりますが、それでも10KHzと20KHzでそれぞれ最小0.02、0.03程度の歪率を維持しています。
あの5石の増幅回路(しかもカップリングコンデンサを使っている)でこのような歪み率を出すのは驚異的と言えます。
確かに高域に若干の癖があるような気もするのですが、実際の聴感上は高解像度の音が出ます。
音像定位に関係する位相歪みが少なく、高調波歪みが多いのかもしれません。
高調波歪みでも奇数次高調波歪みは聴感上に良い影響を与えることもあるそうですので、それが多ければ音質には問題なくなります。
つまりは歪み率が高いもののその歪みの内容は良いのかもしれません。
歪みの内容はHP8903Bでは知ることができませんので、上記はただの推測です。
しかしながら、あの回路でこの歪み率(しかも低域と中域はオペアンプ並みの低歪み)を出すのは設計者の腕前が高いことを示しています。

S/N

HeadmasterのS/Nは仕様上は90dB以上となっていますが、今回の測定ではかなり出力を上げたときだけ90dBに達しました。
実用的な出力では70dB程度です。
思ったよりもたいした数値ではないのですが、良くも悪くもないと言えるでしょう。

周波数特性

可聴範囲内ではほぼフラットな特性です。
カップリングコンデンサに良いものを使っているおかげか周波数特性にたいした影響はないようです。

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