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SATRI-KIT
KIT-1001で作る10Wモノラル回路(1/2)
初掲載2004.8.17
SATRI-KITを作る前にバクーンプロダクツ株式会社が提供するSATRI回路の技術資料を読破する必要があります。
これを読むことができない人はSATRI-KITを作ることはできません。
今回のアンプ回路はSATRI-KIT応用回路例のパワーアンプ1に近いものです。
私の場合、以下の手順で設計しました。
- SATRI-KIT KIT-1001の基本回路とパワーアンプ1の回路図を印刷する。
- パワーアンプ1の回路図は部品番号がついていないので、基本回路図の部品番号を書き込む。
- 定数を計算してパワーアンプ1の回路図に書き込む
- パワーアンプ1の回路図に不足なものを書き込む(今回は増幅段の電源安定化回路を追加した)
これが制作に使用した回路図です。
パワーアンプ1の回路図に手書きで書き加えたものです。
清書した最終的な回路図はこ
ちらです。もちろん何の保証もありません。
※この回路は後に改良されます。
購入した部品です。
基板上の部品だけですが、これだけで1万円もしました。
パワーFET4個だけで約3000円もします。
若松通商で購入した耐圧30VのOSコンデンサは非常に高価でした。
22uF 30VのOSコンデンサが一個367円!
若松通商で購入した耐圧30VのOSコンデンサは22uFと10uFがそれぞれ4個で合計8個。
これだけで約2000円でした。
幸い20Vと25VのOSコンデンサは千石電商でも販売しており安く買えました。
まずは入力回路から組み立てました。
回路図だけでは分からないところもあるので、テスターを使ってパターンを追いかけながら作ります。
半田ゴテは30W程度のものだと、半田が付き難いことがあります。
銅箔が厚いこととスルーホール基板であることが関係しているのかもしれません。
40Wの半田ゴテだと問題ありませんでした。
部品を全て取り付けたところです(この写真の基板はいくつかのパスコンを付け忘れている)
パワーFETは付けていませんし、付けてはいけません。
パワーFETは放熱のためにケースに取り付けるからです。
テスト用の入力端子(写真左)とテスト用のボリューム10KAを接続しました。
裏面も多少の配線が必要です。
正負電源が必要なため、安定化電源を2台使って動作テストを行います。
安定化電源が正常に動作しているかどうかを見ます。
写真は回路図Q6のエミッタ電圧を測定しているところです。
ツェナーダイオードZ2 HZ15-1の電圧は14.1〜14.7Vですから、
Q5とQ6のVbeで約1.2V電圧降下して-12.9〜-13.5Vになると考えられます。
測定してみると、おおよそ-13V程度になっています。
Q4のエミッタ電圧も同様に測定して異常がないかどうか確かめます。
ファンクションジェネレーターの信号を入力します。
出力は回路図TP8を測定します。
上の波形が入力、下の波形が出力です。
正常に増幅されています。
今回使用するパワーFETです。
パワーFETをスルーホールの穴に刺して無理矢理音を出してみます。
前にも説明したようにパワーFETは半田付けしません。
PCスピーカーのジャンクをパッシブスピーカーの代わりにして音を出します。
音源はファンクションジェネレーターです。
音は一応出ました。
2枚目も同様に作成しました。
付け忘れていたパスコンも付けています。
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